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今号のテーマは「バイオセーフティを支える」です。過去、日本は伝染病との戦いに勝利したかのように思われた時期がありましたが、その後のグローバル経済の拡大に伴い、多くの感染症が海外から侵入し、毎年のようにニュースとなっています。今号では、あまり表に出ない研究や、者患者様を守るためのさまざまな仕事について解説をいただくことができました。
病原微生物や遺伝子組換え体を取り扱う実験施設において、安全性確保のためのシステムをバイオセーフティと称し、世界保健機構(WHO)で指針が定められています。しかし、施設の安全性が脅かされる事態は、システムの機能不全や、操作によるものだけではなく、施設への悪意を持った意図的な攻撃によっても発生します。
我が国では、2012年に内閣官房医療イノベーション会議のもとで、「医療イノベーション5カ年戦略」がまとめられました。それは、医療関連分野を成長産業として育成し、世界最高水準の医療を国民に提供することで、我が国の持続的な経済成長と健康大国の実現を目指す、という内容です。この目標達成のためのバックグラウンドとして日本の実験動物会がどのようなことを世界の実験動物会から学び、これから何をなすべきかを考えてみたいと思います。
院内感染は発生の規模によっては社会的影響も大きく、医療機関にはより質の高い院内感染対策の構築が求められています。昨今の院内感染を取り巻く状況を紹介し、次に、我々が新たに取り組んでいる環境整備の観点から行っている院内感染予防対策の実際について概説します。
殺菌とは、目的とする微生物を死滅させる行為の総称です。殺菌作業では、それぞれの目的と達成清浄度レベルに合ったマネジメントを行う必要があります。本稿では医薬品製造施設におけるバイオクリーンルームを例に、殺菌の考え方とその方法について述べます。病院、食品工場等その他の施設に対しても基本的な考え方は同様です。
バイオセーフティ、バイオセキュリティ、殺菌、実験施設、動物実験、院内感染、クリーンルーム
(2019年08月31日)
(2018年06月15日)
(2017年11月20日)
(2017年06月20日)
(2016年12月31日)
(2016年03月31日)
(2015年11月30日)
(2015年03月31日)
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