イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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2025

将来の食料確保に向けて(4)

 安全保障とは、国が国民の安全を脅かす危険や脅威から国家や国民を守る政策や行動です。その最高位は国家安全保障で、具体的には防衛・軍事的な政策や支出などです。他の安全保障には、エネルギー政策や各種の貿易制限、国内外のサプライ・チェーンの確保など(経済安全保障)があります。また、国内の情報システムや国家・企業・個人の権利や情報を守ること(情報の安全保障)も重要です。
 さらに、「人間の安全保障」があります。これは古くは「恐怖と欠乏からの自由」として知られていました。前者は、戦争や暴力・犯罪などの直接的な脅威から人々を守ることです。後者は、貧困、飢餓、医療、教育、環境など、対象がかなり広く、食料安全保障はこの中の一つと考えられています。具体的には、生存・生活のために十分な食料が市場や社会にあるかどうか(入手可能性)、その食料が現実に購入・入手が可能かどうか(アクセス)、健康や衛生状態が十分かどうか(活用)、そして、供給が安定しているかどうか(安定性)です。
 食料安全保障が確保されている状態とは、これら4要素がバランスよく保たれている状態です。この概念は一国のレベルから、一人ひとりの生活レベルまで通用する共通の考え方であり、食料・農業・農村基本法にも示されています。

宮城大学 副学長 食産業学群 教授三石誠司

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