- 日替わりコラム
Wed
5/28
2025
2024(令和6)年1月に起きた能登半島地震の発災当初の避難所で、記憶に残る光景がありました。体育館や公民館のロビーで、ブルーシートに座り、一枚の毛布を複数の人が共用して足を温めていました。ブルーシートの脇には、脱いだ履物が並んでいました。避難者は寒さから身を守るのに精一杯で、十分な衛生の確保まで至らないのは致し方ないと感じたのです。
(1)現状を認めつつ、目指すものを描く:感染症予防の観点から、生活スペースでの土足が長期間継続するのは望ましくありません。十分な数の石油ストーブが供給されたり、電気が復旧してエアコンが使用できるようになったりしたときが、土足禁止にするチャンスです。(2)衛生視点をもつ人材をつくる:被災地で活動した保健師から「巡回した避難所で改善点を運営者に伝えたところ、衛生の視点が不十分で、理解してもらえなかった」と聞きました。平時に、感染症の基礎知識、消毒法、換気の方法など衛生に関する知識・スキルを身につけた人材を多くつくっておくことが大切です。(3)感染症発生を想定する:複数の新型コロナ感染症患者が出た避難所があり、教室の一つを隔離スペースにしました。有症状者を早期発見するための保健係の配置、感染症発生源となり得るトイレの清掃・消毒が大切です。
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オフィス環監未来塾 代表中臣昌広
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