イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Thu

11/6

2025

衛生視点で感染症・災害時のBCPを考える(18)奥能登豪雨被災地の避難所を見て

 2024(令和6)年10月の中旬、奥能登豪雨から3週間後の輪島市と珠洲(すず)市を訪れました。河川の氾濫や堤防の越水による水害で、複数の仮設住宅が床上浸水しました。現地の避難所を見て、いくつか気づいた点があります。
【1】泥とレジオネラ肺炎:避難所の玄関内側に、靴箱が置かれていました。長靴には乾いた泥が付着していました。過去には、レジオネラ属菌を含む土埃を吸い込んで肺炎を発症した事例があります。感染予防策として、(1)靴箱の屋外設置、(2)靴箱の前面にビニールシートをかける、(3)靴をしっかり洗うなどが有効です。
【2】弁当と食中毒菌:地元自治体の尽力で、午後には夕食用弁当が避難所に届きました。運搬用の発泡スチロール箱に積まれた弁当容器の表面温度は50℃近くでした。食中毒予防として、(1)調理後は20℃以下で管理、(2)運搬時の温度管理、(3)できるだけ早く食べることが重要です。
【3】石油ストーブと化学物質過敏症:避難所の寝るスペースの脇に、季節外れの石油ストーブ3台が置かれており、灯油の臭いがしました。揮発性有機化合物を吸い込むことで体調を崩す人がいるかもしれません。対応策として、(1)冷暗所に保管、(2)換気を行う、(3)化学物質過敏症を知ってもらうためにポスター類を掲示するなどがあります。

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オフィス環監未来塾 代表中臣昌広

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