- 日替わりコラム
Fri
11/7
2025
11月の二十四節気※ は、冬の始まりを表す「立冬(7日頃)」から始まります。暦の上では、立冬から立春の前日までが冬の季節となります。「立」という字には「新しい季節になる」という意味もあり、立春、立夏、立秋と並ぶ季節の大きな節目でもあります。立冬の次は、山々にわずかな雪が見られ始める頃を意味する「小雪(22日頃)」へと続きます。この頃には山から雪の知らせが届き始めますが、まだほんのわずかな雪なので「小雪(しょうせつ)」と呼ばれるようになりました。里では紅葉の見頃も終わり、木の葉が舞い落ちる様子から、本格的な冬がすぐそこまで近づいていることが感じられます。
漢方では、冬に起こる不調の原因の一つに「秋から続く乾燥に寒さが加わること」が挙げられます。初冬になっても潤い不足が続くと、体の内側(特に喉や鼻などの粘膜や呼吸器官)に影響が現れ、体のバリア機能が低下し、風邪やウイルスなどに感染しやすくなると考えられています。コロコロとした硬い便は、体内の潤いが不足しているサインです。
この時期に旬を迎える食材(白菜、大根、蓮根、ほうれん草、柿、みかんなど)には潤いを補う効果が期待できます。旬の食材を上手に取り入れ、寒さ対策と併せて体の内側から潤いを補い、本格的な冬を迎える準備をしましょう。
※ 二十四節気は太陽の動きに合わせて1年を24等分した暦のことで、季節の移り変わりを知る目安となる。
太陽の動きによるので、毎年日付は固定されていない
中医食療薬膳師二級中山静江
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