- 日替わりコラム
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11/20
2025
2024年、国は認知症高齢者数について、2025年に471万人、団塊ジュニアが65歳以上になる2040年には、584万人になると予測しています。10年前の調査では、2040年に認知症の人が800万人と推計していましたが、予測数の減少要因について、生活習慣病の改善や健康意識の変化などを挙げています。一方、物忘れなどはあるものの日常生活に支障がないため、認知症と診断されるまでには至らない「軽度認知障害」も2040年には612万人に達すると推計しています。
認知症の一歩手前の段階である軽度認知障害に気づくのは難しく、早期発見が重要になります。軽度認知障害の方は、直近の記憶を思い出せないことが多いため、年齢や今日の日付、最近の気になるニュースなどの質問を投げかけることは医療機関でもよく行われています。ただし、こうした質問に対しては、「とりつくろい現象」もみられます。たとえば、年齢を尋ねると生年月日を答えたり、最近話題のニュースについて問うと、「最近はテレビを見ないからわからない」などと答えをはぐらかしたりします。軽度認知障害の人は、認知症に進行することも少なくありませんが、運動や栄養状態の改善によって認知機能が回復する可能性も指摘されています。
介護福祉士中村和彦
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