- 日替わりコラム
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11/21
2025
「財を遺すは下、事業を遺すは中、人を遺すは上なり」と語ったのは後藤新平※1 です。一方で、人材育成の大切な方法について述べた山本五十六※2 の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」という言葉も広く知られています。
さらに、人材育成における「ほめ方」については、アメリカの心理学者エリオット・アロンソンが提唱した「不貞の法則」が有名です。これは、身近な人からほめられるよりも、あまり親しくない人からほめられたほうが、人はより嬉しく感じるという法則です。
また直接ほめるよりも、「先日、〇〇さんが君のことをほめていたよ」といったように、間接的に伝わるほうが効果的だとされています。自分のいないところで自分をほめてくれる人がいると知ることで、より大きな喜びを感じ、その後の励みにもなるからです。もちろん、直接本人をほめるのもよいですが、特に目上の人をほめる場合は、直接伝えると「ゴマすり」や「お世辞」と受け取られることもあります。そこで、普段から周囲の人にさりげなく話しておくことで、自然に本人の耳に入り、より喜ばれるのではないでしょうか。
※1 医師、官僚・政治家。愛知医学校長兼病院長、南満洲鉄道初代総裁、逓信大臣、内務大臣、外務大臣等を歴任
※2 海軍軍人。元帥海軍大将。第26・27代連合艦隊司令長官
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