- 日替わりコラム
Tue
12/30
2025
現代社会において、飛行機や船はなくてはならない存在です。これらは人や物資を運ぶだけでなく、意図せずして害虫獣の移動手段となってしまうことがあります。しかし、彼らは自らの意思でそのような移動手段を利用しているわけではありません。たとえば偶発的に貨物に紛れ込んでそのまま運ばれる場合があります。たどり着いた新天地に天敵もなく、気候や食物となるものが十分に得られる環境であり、さらにその生物が適応力に優れているなどの理由から定着・増殖してしまいます。
ここで「定着」の定義について説明します。定着とは、外来種が新しい生息地で、継続的に生存可能な子孫をつくることに成功する過程のことです。2024年12月の時点ではヒアリは定着していませんが、すでにアルゼンチンアリは定着してしまっています。アルゼンチンアリは船舶のコンテナなどで運ばれ、世界中に拡散されたことが知られています。
これからも外来種の定着は防ぐべきで、そのための情報交流、新技術の開発が必要です。さらに、人為的に持ち込まれる事例も少なくありません。人為的に持ち込まれた外来種として有名なのは、アメリカザリガニやミシシッピアカミミガメですが、すでに日本各地で広がっており、もはやこの種類の根絶は難しい状況です。対策としては、捕獲した個体の再放流(川や湖に放してしまう)の防止しかないと考えています。
イカリ消毒株式会社 名誉技術顧問谷川力
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