- 日替わりコラム
Thu
3/12
2026
毎年、3月12日には、奈良の東大寺二月堂と同じく、當山龍興寺の二月堂におきましても、「修二会(しゅにえ)(お水取り)」が厳修されます。
東大寺二月堂のお水取りは、「閼伽井戸(あかいど)」という清水井戸より浄水が汲まれ、二月堂本尊の「十一面観世音菩薩(じゅういちめんかんぜおんぼさつ)さま」にお供えされます。
龍興寺二月堂のお水取りも、「中禅寺閼伽井屋(ちゅうぜんじあかいや)」より清水が汲まれ、同じく二月堂本尊にお供えし、「十一面悔過会(じゅういちめんけかえ)」を勤修いたします。
龍興寺には、「吉田ヶ池(よしだがいけ)」という龍王権現(りゅうおうごんげん)をお祀りする聖池があり、日光中禅寺湖より流された柄杓(ひしゃく)が、地下水脈を通って龍興寺の吉田ヶ池に浮いたという伝承が残されており、これは、東大寺若狭井の清水が、福井県若狭川の伏流水であるという伝承と同じく、龍興寺のお水取りも、かつては、この吉田ヶ池より清水を汲んでおりました。
「二月堂」がありますのは、全国に東大寺と龍興寺の二ヶ寺のみで、諸説あるようですが、特に、奈良時代に流行した疫病(えきびょう)(天然痘(てんねんとう))退散のために勤修された「悔過会(けかえ)(懴悔式(さんげしき))」がその起源と言われます。
「修二会(しゅにえ)(お水取り= 十一面悔過会(じゅういちめんけかえ)」は、衆生の罪や過(あやま)ちを懺悔し、「国家安穏(こっかあんのん)」や「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」を祈念する千数百年以上もの間続けられて参りました尊き儀式なのです。今年も、皆々様の「幸せ」を祈念いたしまして、二月堂「お水取り」を勤修申し上げたいと思います。
合掌
下野国 舎那殿壇 龍興寺 副住職阿波建多
全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています
- アクセス