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2026

異物混入対策の本質を考える(3)異物混入の本当の怖さ「声なき多数者」

 商品に不満を感じた消費者は、大きく「苦情を言う人」と「言わない人」に分かれます。顧客のクレーム対応と再購入率の関係を表した「グッドマンの法則」によれば、苦情を申し出た消費者でも、対応に満足できた場合は8割以上が再購入します。一方、対応に不満を感じた場合の再購入率は、ほぼゼロに近いとされています。では、苦情を申し出なかった消費者は、その商品の不備を許容しているのでしょうか。実際はそうではなく、再購入する人は1割程度にとどまります。異物が混入した商品に気づいても、苦情を申し出る人は多くありません。異物の種類や発見時の状況にもよりますが、製造者や販売者の記録を見ると、特に年配の男性消費者に「苦情を言わずに離れる」傾向が顕著です。
 苦情は伝えなくても、次回からは別のメーカーの商品を選ぶ——そのような行動をとっている消費者が大半なのではないでしょうか。作り手や売り手が気づかないまま、売上だけが静かに減っていく。異物混入の本当の怖さは、実はここにあります。しかし、この点に気づいている企業はまだ多いとはいえません。異物混入に対して苦情を申し立てる一人の消費者の背後には、同じ不満を抱えながら声を上げない消費者が何人も存在しているはずです。声なき多数派、いわゆるサイレントマジョリティの怖さを、今こそ真剣に考える必要があります。

公益社団法人 日本食品衛生協会 技術参与佐藤邦裕

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