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2026
外来種アリモドキゾウムシは、沖縄県でサツマイモなどのヒルガオ科植物に寄生する昆虫です。本種がサツマイモに加害すると、腐って商品になりません。無被害のイモでも、本種が侵入しているおそれがあることから県外への出荷ができませんでした。そこで沖縄県は、工場で飼育し不妊化させた成虫を大量に放飼しました。野生個体との交尾・受精を阻害することで個体群を壊滅させる手法です。その結果、2012年に甲虫類として世界で初めて、不妊虫放飼法による害虫根絶に成功しました。その後もフェロモントラップによる継続的監視が行われました※1 。
ところが2021年8月、この監視体制により雄成虫一個体が捕獲され、再侵入が確認されました。直ちにトラップを増設したところ、発生源と推定されるサツマイモ圃場周辺で成虫が継続的に確保されました。対策として発生源周辺のサツマイモを完全に除去し、さらに約100haの範囲で不妊虫放飼法が実施され、200日間にわたり累計約300万匹の不妊虫が放飼されました。その結果、幼虫の発生やほかの寄主植物への再侵入は確認されず、継続的監視と迅速な初動対応が功を奏したことが証明されました。
アリモドキゾウムシの侵入は本州にも及びつつあり、今後は全国的な警戒と防除体制の強化が求められます※2 。
※1 Shimizu Y. et al.(2026)Applied Entomology and Zoology.
DOI:10.1007/s13355-026-00959-7
※2 岐阜大学記者発表。2026年1月30日
元農林水産省 蚕糸・昆虫農業技術研究所 研究室長田中誠二
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