- 日替わりコラム
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10/12
2026
苦情を訴える消費者への対応では、まず被害に遭われた方の気持ちに寄り添うことが基本です。事務的な対応や一方的な説明をしてしまうと、企業への不信感を招くだけでなく、本来得られるはずだった重要な情報を聞き逃してしまうおそれがあります。発見時の状況や商品の保管方法、開封のタイミング、異物を見つけた経緯などを、一つひとつ丁寧に確認することが大切です。こうした聞き取りを丁寧に行うことで、混入原因の究明につながる重要な情報が得られます。たとえ消費者自身の取扱いや保管状況、あるいは勘違いなどが原因だと考えられる場合であっても、その場で決めつけたり、話を遮ったりすることは避けなければなりません。最後まで相手の話に耳を傾け、事実を整理しながら客観的に状況を把握する姿勢が求められます。
消費者から寄せられる苦情は、異物混入の原因究明だけでなく、商品やサービスを改善するための貴重な情報源です。消費者の率直な声を分析することで、包装の改良や表示の見直し、新たな商品開発のヒントにつながることも少なくありません。さらに、窓口担当者の誠実で丁寧な対応に満足した消費者は、再購入率が高いことも知られています。苦情対応は、品質向上と顧客満足度の向上、さらには企業への信頼を高めるための重要な取組みとして位置付けることが大切です。
公益社団法人 日本食品衛生協会 技術参与佐藤邦裕
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