- 日替わりコラム
Thu
9/17
2026
皆さんは、初めて訪れた場所なのに「懐かしい」とか「なんだか落ち着く」と感じたことはありませんか。逆に、見た目はきれいなのに居心地の悪さを覚えた経験はないでしょうか。
私たちは、空間の印象を視覚から判断していると思いがちです。しかし実際には、香りも空間の印象に大きく影響します。たとえば、玄関を開けた瞬間に爽やかな香りがすると、清潔感のある空間だと感じる方も多いでしょう。一方で、生活臭やこもった空気を感じると、無意識のうちに居心地の悪さを覚えてしまいます。香りは空間だけでなく、その場所で過ごす人の気分にも影響を与えます。柑橘系の香りで気分がすっきりしたり、木の香りでほっとしたりするのもそのためです。
香りは特別なものではありません。淹れたてのコーヒーや近所の庭の金木犀、石鹸の香りなど、私たちの暮らしにはさまざまな香りが存在しています。まずは「今日、自分が心地よいと感じる香り」を探してみましょう。そして、その香りを感じながら「今、自分はどんな気分だろう?」と問いかけてみてください。香りは空間を心地よくするだけでなく、自分自身の状態に気づくきっかけも与えてくれます。
香りは、日々の暮らしを少し豊かにし、心地よい時間をもたらしてくれる大切な存在なのです。
嗅覚反応分析士結城浩美
全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています