イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

DAILY COLUMN

- 日替わりコラム

Mon

8/3

2026

ストレス社会を心穏やかに生きる(142)『幸せ』に敏感になる

 「幸せな人と、幸せじゃない人との違いとは、何なのでしょうか?」先日、とある檀信徒様から頂戴いたしましたご質問です。『幸せ』とは、何なのか?「『幸せ』になる」ためには、どうしたらよいのか?——これは、私たち人間にとっての、永久的かつ不変的な『人生最大のテーマ』と言えると思います。
 昔から、「衣食(いしょく)足(た)りて礼節(れいせつ)を知(し)る」と申しますが、生き物にとって、まずは「食」が一番大事。他の生命(いのち)を頂戴しなければ、私たちは生きられません。そして、暑さ寒さから身を守る「衣」あれば、身命(いのち)の温存ができ、ゆっくり休める「住」あれば、心命(いのち)安らかな暮らしができます。
 もっとも基本的で、かつ究極的な『幸せ』とは、満足な「衣食住」に尽きると思いますが、私たち人間は、古来この「衣食住」というものに必要以上の高質さや高級さを求めてきました。とても贅沢な話ですが、「衣食住」の向上を図り、「生きる」ことの本質を問う。そこに、人間としての『精神』や『尊厳』という価値を求めてきたのです。
 先進国においては、「衣食住」が豊かに備わっている現代、私たちの生活に「不足」はないはずです。しかし、「不満」という満足できない心が、『幸せ』を隠してしまうのです。仏教では、「知足(ちそく)」と申しますが、今ここにある『幸せ』に敏感になることが大切と思います。

合掌

下野国 舎那殿壇 龍興寺 副住職阿波建多

全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています

戻る