- 日替わりコラム
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10/31
2025
工場では、始業前に機械などの点検を行います。始業前点検では、機械に破損やネジ抜けがないかを確認し、作業中に見つかった破損やネジ抜けがその日に発生したものかどうかを判断できるようにします。もし始業前点検を行わなければ、いつ破損やネジ抜けが起きたのかわからず、破片やネジの探索が困難となり、最悪の場合は異物混入につながるおそれがあります。
また異物検出機は、常に完全な状態で作動するわけではありません。使い続けるうちに設定がずれてくることもあるため、使用前と使用後に必ず作動確認を行い、その時間帯は正常に稼働していたことを確認する必要があります。また、精密な機械であるため、メーカーが定める頻度で専門点検を受けることも重要です。
さらに、温度管理は食品製造現場における重要な管理項目です。通常、温度確認には温度計を使用しますが、時間の経過とともに実際の温度との間に誤差が生じます。その結果、加熱が目標温度に達していなかったり、冷蔵庫の温度が想定より高かったりする可能性があります。このため、実際の温度と温度計の表示との差を定期的に確認し、必要に応じてシールで補正値を表示したり、温度計そのものを補正したりして、正確な温度がわかるようにしましょう。
イカリ消毒編『食品工場必携 食品衛生べからず集』(2009年発行)改編
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