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2024

「再エネ水素貯蔵」の効率を上げるには

 日本の再生可能エネルギー発電のシェアは年々増えつつあります。全発電量に占める割合は、2023年には25%に達しました。しかし、太陽光は夜間には発電できず、風力は風がなければ発電しません。
 そこで、再生可能エネルギーを水素に変換し、再び電力に変えて送電する「エネルギーストレージシステム」が注目されています。ただし、財部明郎(たからべあきら)氏(オルタナ客員論説委員)によると、水を電気分解するときのエネルギー効率は70%、燃料電池で水素から電力を取り出すときの効率は30%しかなく、つまり全体の効率は20%ときわめて低いことが課題です。
 長崎県の壱岐市では、東京大学などと連携して、水素を電力として貯蔵する「RE水素システム」が始まりました。これは、太陽光発電システム、電気分解装置と燃料電池などに「トラフグの陸上養殖場」を組み合わせたことが大きな特徴です。単に再生可能エネルギーを水素として貯蔵するだけでなく、電気分解装置、燃料電池から出る排熱を水槽の加温に使い、水素とともに発生する酸素は水槽に戻すのです。
 前述の通り、燃料電池の発電効率は30%ですが、排熱も利用すればエネルギー効率は80%まで上がるそうです。ここに再生可能エネルギーのストレージの可能性が隠されているようです。

『オルタナ』編集長森 摂

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