イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Thu

11/19

2020

ストレス社会を心穏やかに生きる(73)いと惜しい命こそ、愛おしい

 秋の名残を身心に感じつつ、晩秋から初冬へと移り変わる時節となりました。寺境内の紅葉や銀杏たちも、それぞれに目一杯自らの命を染めながら、葉を落とし土に還るための本格的な冬支度を始めたようです。
 毎年のことながら、この季節、人の命の廻りや有りようというものを思わずにはいられません。古来、樹木や草花をはじめ自然の命たちは、自らの姿の変化をもって、私たち人間に命とは何かということを惜しげもなく教えてくれているように感じます。
 命には限りがあります。そのことは誰しもが知っている事実でありますが、その覚悟をもって今を生きることはとても難しいことです。ましてや、大切な人の死に直面し、悲しみや寂しさに心が染められている時、死してもなお、生き続けている本来真実の命がすぐそばにあることを感じることは、もっと難しいことだと思います。
 境内に色づく紅葉や銀杏のように、命の廻りや有りようを観ずれば、命というものが、いかに尊く有り難いものであるかということが感じられます。その「いと惜しい」命こそが、私たちの人生にとって何よりも「愛おしい」ものであるということも……。
 心をいかに染めるか。そのことが、私たちの命の発露であり、自他の命とどのように向き合って生きるかということなのだと思います。

合掌

下野薬師寺別院 舎那殿壇 龍興寺 副住職阿波建多

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