Kanbunken 環境文化創造研究所

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12/23

2020

沖縄の豊かな自然と文化(65)沖縄のクワコ(桑蚕)事情

 クワコはカイコの野生型で、中国、台湾、朝鮮半島、日本列島およびロシア極東部に生息します。カイコの起源は、中国で約6000年前に養蚕(ようさん)が始まった記録があることから、この時代にカイコがクワコから家畜化されたと考えられています。中国の論文では、ゲノムの解析から、複数の地域で同時多発的に創出された可能性が高いと報告されています。
 沖縄ではクワコの生存は確認されていません。もともと北方系のクワコは、気候的に湿潤亜熱帯の環境では生存が困難だと考えられています。台湾の低地は亜熱帯の気候なので沖縄と変わりませんが、標高1000mm以上の高地があるため、クワコはそこに生息しています。沖縄の最高峰は石垣島の於茂登岳(おもとだけ)で526m、本島では与那覇岳(よなはだけ)の503mで、台湾のような温帯域がないため、クワコの生息は困難と考えられます。
 日本のクワコは染色体数27本で、中国の28本※ と異なります。朝鮮半島のクワコは27本と28本の系統が混在しており、両種から構成される55本の雑種個体も生息しています。日本クワコの大きなM染色体は、中国クワコの2本の染色体の融合でできたと考えられています。これらの中から27本の系統が日本に移動したか、日本独自の27本の系統が朝鮮半島に移動したかのどちらかと推測されます。台湾は28本なので、中国のクワコの系統から派生したと思われます。

参考文献: カイコはどこから来たのか?クワコとの関係解明を目指したマリナー様転移因子からのアプローチ.川西ら,化学と生物 48.( 2) 85―87, 2010.
※ カイコも28本

特定非営利活動法人 バイオメディカルサイエンス研究会 常任理事前川秀彰

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