- 日替わりコラム
Tue
1/12
2021
多くの人が「ポジティブ思考」や「ネガティブ思考」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、私はポジティブ思考やネガティブ思考を、「何に焦点を当てて考えているか」で判断しています。簡単な実験をしてみましょう。
ひとつお願いがあります。「リンゴをイメージしないでください」。
いかがでしょう。今、あなたの頭にはリンゴが浮かびませんでしたか。脳は否定語を処理できないので、「イメージしてください」と「イメージしないでください」は、どちらも同じように処理します。同様に、「ミスをしないように気をつけよう」、「負けないように頑張ろう」という表現は、「ミス」や「負け」というような避けたいことに焦点を当てるのでネガティブ思考だと捉えます。ポジティブ思考でいるためには、自分が望む状態に焦点を当てて考えるのがポイントです。望む状態に焦点を当てて考えるコツは、肯定語を使うことです。「負けないように頑張る」ではなく、「勝つために頑張る」という感じです。
余談ですが、避けたいものに焦点を当てていると、脳の「苦痛系」という部分が刺激されてストレスを感じるホルモン物質が分泌されます。良い気分でいるためにも、「自分が望む状態」に焦点を当てて考えることを意識するようにしてみてください。
心理技術アドバイザー八坂亮介
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