- 日替わりコラム
Wed
2/17
2021
セクハラ、パワハラに始まり、モラハラ※1 、マタハラ※2 、アカハラ※3 等々、世間にはさまざまなハラスメントが存在しますが、最近では「ロジハラ(ロジカルハラスメント)」なども登場し話題となっています。
「ロジハラ」とは、正論ばかりを突き付けて相手を追い詰め、気分を害する行為のことです。たとえば部下がミスをしたとき、理由がわかっているにもかかわらず、なぜできなかったのかを説明するよう攻め続けたり、会議で意見の対立が起きたとき、相手の意見を徹底的に否定して自分の意見を押し通そうとする行為などが「ロジハラ」に当たります。もちろん、自分の意見を述べたり相手のミスや意見に対して指摘するのは良いのですが、そこに相手を思いやる気持ちがなければハラスメントになるというわけです。
しかし一方で、果たしてこれがハラスメントなのかという議論もあります。昨今ではなにか嫌なことがあると過剰に反応し、SNSなどで拡散すればなんでもハラスメントになってしまう傾向もあるようです。それだけ社会がハラスメントに対して過敏になっているのかもしれませんが、本来ハラスメント対策とは、自ら声を上げられない弱い立場の人たちを守るためにあるものだと思いますので、今後の対策のあり方について、一度考え直してみたいものです。
※1 モラルハラスメントの略
※2 マタニティハラスメントの略
※3 アカデミックハラスメントの略
ライター東納英輔
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