Kanbunken 環境文化創造研究所

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Wed

3/24

2021

巻貝の先っぽ

 海や川に出かけた時、あるいは料理として、巻貝を目にする機会があると思います。これらの殻はきれいな螺旋(らせん)を描いていますが、その先端はどうなっているのでしょうか。
 多くの水生巻貝は、孵化(ふか)してからしばらく、プランクトン幼生として水中を漂います。そして、生活するのに適した場所を見つけると、底に降りて(着底して)成長していきます。幼生も小さな殻を持っており、成長した巻貝の殻の先端にはそれが残っているのです。幼生の時の殻と、着底してから成長した殻との間には境界線があり、顕微鏡で観察することができます。また両者はまったく違う色であることも多く、その場合には肉眼でも識別が容易です。
 巻貝のプランクトン幼生には、植物プランクトンを食べて成長するタイプと、何も食べずに親からもらった栄養で生活しほとんど成長しないタイプがあり、種によって異なります。興味深いことに、それぞれ幼生時の殻の形に特徴があり、前者は成長するぶん巻き数が多い傾向が知られています。したがって、巻貝は殻の観察をするだけで、その種がプランクトン幼生として漂っている時にどのような生態であったのかをある程度推測することができるのです。この特徴を生かして、現存する種のみならず、化石の情報に基づき絶滅種を対象とした研究も行われています。

公益財団法人 目黒寄生虫館 研究員髙野剛史

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