イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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2021

食品にまつわるトラブルから学ぶ(27)菓子パンに、生きたイモムシ?

 ある消費者が自然食品店で袋入りの菓子パンを購入して食べたところ、パンの中から生きたイモムシが出てきました。驚いた消費者はすぐに店に連絡しましたが、その対応に不安を覚え、保健所による指導を求めて届け出ました。
 パンの中の虫は3cmほどの大きさで、野菜に付く蝶類の幼虫と思われました。調査の結果、パンの製造工場内、運送途中および届出者宅で虫がパンに入り込む可能性は低いと考えられました。
 当該店は、有機野菜、弁当、惣菜、パン、肉、魚、乳などの仕入れ販売専門店でした。パンは製造工場から未包装のまま番重(薄型の運搬容器)に入れられて店舗に配送された後、店内通路などの空きスペースを使って店舗従業員により簡易な個包装がされていました。当該菓子パンは生野菜のすぐ隣に置かれていたことから、野菜に付着していた虫が、一時保管中あるいは陳列中の菓子パンに移行する機会は十分にあったと推察されました。
 食品を製造する際に食材や工程ごとに区域や調理器具類を使い分けることは、二次汚染や交差汚染を防ぐための衛生管理の基本です。食品の流通、保管、陳列、販売する際にも、食品相互が衛生上の影響がない状態を保つことが重要です。

公益社団法人 日本食品衛生協会 技術参与・一般社団法人 関東学校給食サービス協会 顧問谷口力夫

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