- 日替わりコラム
Thu
4/15
2021
今号からSDGs※ の連載を始めることになりました。よろしくお願いいたします。
SDGsは2015年に国連サミットで採択された世界共通の目標ですが、公式には「持続可能な開発目標」と訳されます。ただ、私はこの言葉を初めて聞いた時から違和感がありました。
実はSDGsには伏線があって、国際連合が地球環境問題や途上国の格差是正などの問題を討議し始めたのは、1984年に生まれた「国連ブルントラント委員会」からです。そして、同委員会は1989年に東京で会議を開き、報告書『地球の未来を守るために』を発表しました。
当時、駆け出しの新聞記者だった私は、この記者会見に参加していました。そこで初めて「SD」(サステナブル・ディベロップメント)という言葉を聞いたのです。その訳語も「持続可能な開発」でした。それが現在の「SDGs」にも受け継がれたのです。しかし、「開発」というと、ダムを造ったり、鉄道や道路を造ったりするイメージがあります。
そこで私は、SDGsを「持続的な成長目標」と自分の中で読み替えることにしました。「成長目標」であれば、社会にとって、個人にとって、そして企業にとっても、すんなり受け入れられるように思います。皆さんは、どう感じられるでしょうか。
※ エスディージーズと読む。サステナブル・ディベロップメント・ゴールズ(Sustainable Development Goals)
『オルタナ』編集長森 摂
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