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2021

「環境保全への取組み」のテキストが米の売上げを伸ばす

 米の栽培を環境保全の取組みから調査し、テキストにする活動が注目されています。取組みのストーリーがわかると評判で、米の売上げを伸ばしています。
 兵庫県豊岡市は、一度絶滅したコウノトリを飼育し放鳥したことで知られています。コウノトリの餌となる生きものを増やすために無農薬または減農薬を徹底し、冬場でも田んぼに水を張り(冬期湛水)、環境づくりをしました。このことにより、ドジョウやフナ、カエルをはじめさまざまな生きものが戻ったのです。これを絵で見てわかるように一冊のテキストにしたところ、安全・安心で環境に良く美味しいことが具体的に伝わり、米の売上げが伸びました。通信販売やふるさと納税でも人気となり、今ではアメリカ、ドバイ、香港、シンガポール、オーストラリア、台湾にも輸出されています。
 高知県中土佐町と米農家の集まり「おおのみエコロジーファーマーズ」は、高知県立大学健康栄養学部の学生ボランティアによる「コメリッシュ」と連携しています。学生が田植えから収穫・販売、田んぼや水辺の水質から生きもの調査まで行い、それをテキストにまとめました。活動は農林水産大臣賞を受賞し、売上げが急増したことで、価格は相場の倍にまでになっています。

食総合プロデューサー金丸弘美

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