Kanbunken 環境文化創造研究所

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2021

沖縄の豊かな自然と文化(70)沖縄の蝶類の食草事情

 インドから東南アジアの熱帯域に生息するベニモンアゲハや、日本、台湾、中国東部、朝鮮半島、ロシア沿海地方を含む東アジアに生息するジャコウアゲハは、有毒※1 植物のウマノスズクサ※2 類を食草としています。
 沖縄に生息する蝶類は、ウマノスズクサ(本州以南)、リュウキュウウマノスズクサ(奄美以南・八重山列島)、コウシュンウマノスズクサ(宮古島)を食しています。ジャコウアゲハは、山林の林縁部に生えるオオバウマノスズクサも食します。ほかのアゲハ類が柑橘類、山椒、カキツバタなどを食すのとは大きく異なります。ベニモンアゲハは、1968年ごろから八重山諸島に土着を始め、現在では沖縄本島から奄美諸島まで分布を広げています。
 本土にも、ウマノスズクサを食する蝶がいます。東アジア一帯、ロシア沿海州、中国、朝鮮半島に生息するホソオチョウです。1970年代以降、日本各地に局地的に発生している外来種です。同じ食草のベニモンアゲハも、温暖化に伴い北上しています。ジャコウアゲハは、沖縄へ南下していましたが、南からはベニモンアゲハにより、北からはホソオチョウにより食草を邪魔され、山林へ追い立てられているように見え、踏んだり蹴ったりという状況のようです。毒蝶同士で食べ物を介して勢力争いが起こり、新たな棲み分けが進むのも面白いですね。

※1 腎毒性のあるフェナントレン骨格を持つ芳香族カルボン酸のアリストロキア酸
※2 ウマノスズクサ(馬の鈴草)の名の由来には「葉が馬の顔の形に、花の丸い部分が馬の首に掛ける鈴に似ていることから命名された」など諸説ある

特定非営利活動法人 バイオメディカルサイエンス研究会 常任理事前川秀彰

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