Kanbunken 環境文化創造研究所

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Wed

7/21

2021

氷下待網漁

 夏は氷が恋しくなります。6月号で北海道の東部、国後島(くなしりとう)をのぞむ野付湾(のつけわん)でのホッカイシマエビ漁について紹介しました。野付湾は水深2mほどと浅く、野付半島に囲われたような形をしており、名前の由来はアイヌ語で「あご」を意味する「ノッケウ」とのことです。手つかずの自然が残っているこの地は、ラムサール条約の登録地でもあります。
 冬になると氷点下20℃にもなり、湾の水面は凍りつき、人が氷上を移動できるようになります。またその頃、産卵のために湾内に魚が入ってきます。そこで、地元では明治時代より氷下待網漁(こおりしたまちあみりょう)という漁が行われてきました。スノーモービルで漁場に着くとチェーンソーで氷にいくつも穴を開け、網につながったロープを通し、最後はスノーモービルで引っ張って氷の下に網を張ります。一面の銀世界で目印もはっきりしませんが、漁師は魚の通り道を正確に判断して仕掛けるとのこと。この後一晩、魚が掛かるのを待ち、翌日引き揚げます。揚がるのは氷下魚(こまい)や鰈(かれい)などで、氷下魚は「寒干し」という干物にするそうです。本州ではあまりなじみがありませんが、百貨店の食料品売り場などで時折見かけます。硬く干された干物を割って火にあぶると良い酒の肴になります。
 目的以外の魚は氷上に投げ捨てますが、取りに来るのはカモメではなく翼の幅2mの大ワシ。スケールの大きさを感じます。

古田優

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