イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Wed

8/4

2021

ヤドカリ

 今の季節に海に行くと、海水浴だけではなく潮が引いた時の磯遊びで、小魚、貝、不思議な形をした海岸動物など多くの生きものに触れられます。観察もできて、ちょっとした水族館に行ったような満足感が得られます。磯を歩いていると、蜘蛛の子を散らすようにあわてて逃げていくのがヤドカリです。ヤドカリは、動きが活発で楽しい生きものです。硬い殻に守られ、雑食性で多くの動植物を食べるため、食べものに困ることはないようです。優雅な生活を送っているように見えるヤドカリですが、住宅事情は厳しいようです。巻貝の殻自体はたくさんあるのですが、波に打たれて無傷のものが少ないうえに、ヤドカリは脱皮しながら大きくなるため、その都度大きな殻に住み替えなければならないからです。
 また、ヤドカリは殻に対してのこだわりが強く、なかなか満足できる殻がないようで、常に「良い物件」を探しています。どうしても見つからないときは、ペットボトルの蓋に入るものもいますし、仲間の殻に自分の殻を打ちつけて追い出し、その殻を奪うものもいます。この奪い合いが複数のヤドカリの間で起きると、まるで椅子取りゲームのようになります。椅子取りゲームに負けると、今よりも居心地の悪い殻に入ることになってしまいます。貝殻はヤドカリにとっての大切な住まいですから、磯では踏まないように気をつけましょう。

古田優

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