イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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8/6

2021

展覧会に出かけると(14)8月の開館日は5日間だけですが

 岐阜県飛騨市宮川町にある「飛騨みやがわ考古民俗館」は、積雪期の11月から4月までは閉館し、春、夏、秋に30日程度開館する資料館です。今年の8月は7~9、14、15日の5日間だけが開館日です。
 同館は、国重要有形民俗文化財の積雪期用具をはじめ、3万点の民俗資料や県重要文化財を含む旧石器時代~縄文時代の考古資料5万点を収蔵・展示しています。地域の歴史の証を守り継ぐ市民の学びの場ですが、不便なアクセスや開館日の少なさで集客が困難。そこで、オンラインツアーやインスタグラムへの投稿などと現地対面のイベントやボランティア活動を組み合わせたハイブリッドな「石棒クラブ※ 」を開設し、全国からの参加者多数で大好評となりました。コロナ禍の今、開館日・来館者の減少、入館料収入減などで苦境の各地博物館からも注目されています。
 飛騨市は面積の90%以上が森林、3000m級の山々に囲まれ、市域の大半は特別豪雪地帯で高齢化率四割弱の「人口減少先進地」です。市では、移住による定住人口や観光による交流人口のほかに、市の魅力を感じ応援するファンとしての関係人口増加による活性化を積極的に進めており、同館の取組みもその一環です。「石棒クラブ」はさまざまな人々で構成され、市や市の文化財の認知度向上に貢献しています。ハイブリッドで楽しむ展覧会や博物館の力に元気づけられるこの夏です。

※ 石棒クラブホームページ:https://www.sekiboclub.com/

放送大学 客員教授・九州国立博物館 名誉館員・一般財団法人 環境文化創造研究所 顧問本田光子

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