イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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2021

食品企業改革ものがたり(5)タイムカードの廃止

 本シリーズは、ある大手食品企業(以下、A食品)が、今から約50年前に導入した週休2日制を、企業改革という視点から考えるものです。前回ご紹介したように、A食品では工場に必要な要員数を導き出したことで、増員せずに週休2日制の導入が可能となりました。今回ご紹介するのは、ふたつ目の課題である「慣行の見直し」についてです。歴史のあるK工場には、長く続く悪しき慣習があり、週休2日制を実現するためには、そのような慣習の見直しや職場開発が求められました。
 K工場では正門を入った場所にタイムカード室があり、従業員はそこで打刻してからロッカー室で作業着に着替え、それぞれの職場に向かっていました。始業時間は午前8時でしたが、「8時数分前」や、「8時ギリギリ」の打刻であっても業務を開始したと見なされており、職場の場所がロッカー室から離れている従業員は移動に時間がかかって仕事を始める時間もばらばらという状態でした。そこで、正門から遠い職場であっても「定時に業務を開始する」こととしました。タイムカードさえ打刻していれば、働いた気持ちになるというのでは困ります。目先の時間だけにとらわれて仕事をするのではなく、仕事の質や働く意識を高めてもらうためにタイムカードを廃止しました。この大胆な決定に、従業員がとても驚いたことを今でも覚えています。

遠山技術士事務所 技術士(農芸化学)遠山茂雄

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