- 日替わりコラム
Tue
8/10
2021
言いにくいことを表現するとき、語尾に「…」をつける方法がありますが、ビジネスメールでは使わないほうがよいでしょう。なぜならビジネスの場面でこの表現を使うと、「ここから先は言いませんが、私の意図をくみ取ってあなたが考えて行動してください」という意味に捉えられ、多くの人が不快に思うからです。意図のくみ取り方も人によって異なるため、トラブルの元にもなります。
たとえば、あなたが「お会いするのは来週ならよいと思うのですが…」と書いた場合、「今回の提案日程はダメです。来週の可能な日程はそちらから申し出てください」と受け取られ、傲慢な印象を与えかねません。また、もし相手から「そうですか…」としか返事がなければ、日程調整はできずに仕事は止まってしまいます。
このような状態を避けるためには、「…」を書くことで自分は相手にどう思ってほしいのか、どういう行動をしてほしいのかにフォーカスすることが大切です。そうすると、「…」ではない「言葉」が浮かんでくるでしょう。たとえば前述の事例で、「再度、来週で打ち合わせ可能な日程を教えてほしい。せっかく調整してもらったのに申し訳ないです」という気持ちだとわかったとしたら、それを文章にすればよいということです。
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一般社団法人 日本ビジネスメール協会 認定講師・オフィスミカサ 代表長野裕香
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