イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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9/3

2021

展覧会に出かけると(15)快適な鑑賞のための「ドレスコード」

 9月の日中は蒸し暑さが続きます。展覧会場に入ると涼しくホッとしますが、次第に寒くなります。夏日開始の4、5月から9月の彼岸頃まで、快適な鑑賞のための「ドレスコード」は「羽織物必携」です。
 展示品の種類にもよりますが、美術館や博物館内の湿度は作品保護のために適切な50~60%程度が維持されていて、人にも快適な湿度です。一方、温度については、作品の材質劣化や虫菌害の防止には低温の環境が望ましいものの、寒さの中で心地よく鑑賞するのは難しいため、人の快適性を重視し、世界的に約20℃で設定されています。国内外を問わず多くの美術館が、年間を通してこの温度前後で管理しています。
 30℃を超える外気から20℃程度の会場に入り、薄着で長時間滞在すると、身体は芯から冷えてしまうでしょう。美術館や博物館のHPには「作品保護のために設定された館内の温度が寒く感じられることもありますので、ご自身で調節可能な上着やストールなど羽織物のご用意をお願いいたします」といった案内もあります。
 近年、作品保護のための環境保全については、人の快適性との調和と同時に省エネにも配慮した持続可能な方法が目指されています。季節にあわせた幅のある変温設定に取り組む館も増えてきましたが、まずは「ドレスコード」で快適な鑑賞を楽しみ、作品保護に協力したいものです。

放送大学 客員教授・九州国立博物館 名誉館員・一般財団法人 環境文化創造研究所 顧問本田光子

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