Kanbunken 環境文化創造研究所

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9/30

2021

洞窟に棲むアルビノ生物はケガに弱いか?

 洞窟内では、メラニンを失って洞窟性のアルビノになってしまった生物が多く知られています。洞窟では紫外線からの保護、カモフラージュや警戒色による天敵からの保護、そして仲間を引き付けるための体色の重要性がなくなり、長期間にわたって色素を作るための遺伝子の突然変異が蓄積した結果、アルビノになったと考えられています。
 メラニンは色素合成ばかりではなく、侵入してくる細菌や微生物から体を守る重要な機能をもっています。傷口が黒くなるのは、そのような微生物を撃退するために、メラニンが作られた証拠です。洞窟に棲むアルビノ生物は、そのような生体防御も失くしてしまうのでしょうか。
 昆虫を含む主要な節足動物について足につけた傷口が黒くなるかどうかを調べたところ※ 、ほとんどの生物で傷口は黒化し、メラニンが作られることがわかりました。体は白いままでも、傷ができるとちゃんとメラニンを作ることができるようです。その中には、洞窟に棲むアルビノの甲殻類もいました。しかし、甲殻類でもメラニンを作らなかった洞窟性のアルビノのエビ、カブトエビ、そして等脚類もいました。それらの生物では、メラニンを使わない別の防御の仕組みが進化していました。メラニンは、生体防御のためにどうしても欠かせないというわけではないようです。

※ Bilandžija H. et al.(2017)Scientific reports. 7:17148

元農林水産省 蚕糸・昆虫農業技術研究所 研究室長田中誠二

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