イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Thu

11/18

2021

ストレス社会を心穏やかに生きる(85)縁に随(したが)いて生きる

 皆さまは、「宿命」や「運命」というものを信じますか。物資や情報に溢れ、ある意味では、非常に豊かなこの現代社会において、目に見えないものや肌に触れられないものを闇雲(やみくも)に信じることは、迷妄信の如く、危うい価値観に映ってしまうのも、致し方ないことのように思います。
 しかし、仮初(かりそめ)の人の一生は、氷山の一角に過ぎず、むしろ、目に見えないものや肌に触れられないものの方が圧倒的に多いことを知るとき、人はどのように生きることを選択するのか。私自身、毎日のお勤めの中で、そんな人生の命題を突き付けられております。
 「宿命」とは、変えることのできない先天的な因であり、「運命」とは、自らの行で変えることのできる後天的な縁であると、私は理解しております。「人の一生におけるすべてのことは、偶然ではなく必然であり、奇跡ではなく軌跡である」という話をよく耳にしますが、命の上では、生きることの方が奇跡で、死ぬことの方が当然なのかもしれません。
 仏法には「随縁行(ずいえんぎょう)」という教えがあります。「縁に随いて生きる」ということですが、川の流れの如き縁に流されながら生きるのか、自らが流れそのものとなって生きるのかでは、その意味合いが大きく変わってきます。一度しかない人生だからこそ、「命は、他ならぬ私に与えられたお役目」と思って、一日一日を懸命に生きたいと思います。

合掌

下野薬師寺別院 舎那殿壇 龍興寺 副住職阿波建多

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