イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Thu

1/13

2022

「話し方」で認知症を進めないために

 認知症の家族と一緒に生活していると、イライラして強い口調で話したり、つい否定的な言葉で答えてしまったりすることがあります。そうした言葉の多くは認知症をさらに悪化させ、介護を難しくさせてしまいます。認知症の方と接する際は、話し方のポイントを押さえることが大切ですが、家族であるがゆえに「母のことは私が一番知っているから」などと、つい自己流を通してしまいがちです。しかし、実際はこの自己流により、認知症の進行が加速してしまうことも事実です。
 話し方のポイントは、傾聴と共感です。傾聴は、しっかり聴くということです。ちゃんと聞いてくれている、と相手が感じるように聞くことです。途中で口をはさんだり反論したりすると、話を聞いてくれない人だと思われるだけでしょう。共感とは、相手の話に対して、「〇〇(理由)だから、〇〇(感情)なんですね」という表現で応えることです。たとえば、「お子様も立派に成長されて(理由)、嬉しいですね(感情)」というように、単に感情を述べるだけでなく、理由と感情をセットにして話をすることで、相手にはより深い信頼感が芽生えます。
 相手の思いを理解し、こちらの言葉に変えて応答しますが、相手の心の中に秘められた思いもくみ取り、「嬉しいとともに、胸のつかえもおりましたね」というふうに応答すると、さらに信頼感が深まるでしょう。

介護問題研究家中村和彦

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