- 日替わりコラム
Wed
2/23
2022
「はかる」と訓読みする漢字は、学校で学ぶ範囲(常用漢字表に採用されている漢字)だけでも6つあります。使い分けができますか。
まずはちょっと難しい「諮る」。これは「意見を聞く」という意味です。「役員会に諮って決めた」のように使います。
次に「図る」と「謀る」。どちらも「企てる」といった意味があります。「図る」は、「解決を図る」、「再起を図る」など、あることが実現するように企てることです。一方「謀る」は、良くないことを企てる、たくらむときに、「会社の乗っ取りを謀る」などと使います。
そして、よく迷うのは「計る」、「測る」、「量る」の使い分けです。これらは、数える、調べる、といった意味で使う点で共通しています。「計る」は時間や数などを数えるときに「タイムを計る」、「頃合いを計る」などと使います。次に「測る」は、長さ・高さ・深さ・広さ・程度などを調べるときに使います。「距離を測る」、「血圧を測る」、「水深を測る」などの例があります。最後に「量る」。これは、重さ・容積などを調べる場合に「重量を量る」、「体積を量る」などと用います。
とはいえ、同じ訓読みをする漢字の使い分けに、絶対的な正解や不正解はありません。文化庁のウェブサイトにある「『異字同訓』の漢字の使い分け例」などを参考に、大体の考え方を知っておきましょう。
文化庁国語課 国語調査官武田康宏
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