Kanbunken 環境文化創造研究所

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2022

春爛漫(らんまん)の桜の香り

 春爛漫の象徴といえば、桜花(おうか)でしょう。ソメイヨシノの蕾(つぼみ)がほころび始め、満開になり、そよ風に舞い落ちる花びらが路を敷きつめるさまは比類ない美しさです。ところが、花見の宴に桜の香りを愛でる人は少なかったようです。同じ頃に咲く沈丁花(じんちょうげ)の香りが強いので、気にも留められなかったのでしょうか。ただ、桜花の中でもオオシマザクラなどには香りがあります。ある化粧品会社の調香師が職人気質から桜花の香りに関心を持ち、「花桜」という香水を作りました。これは市販されず、お得意様のみに贈られたそうです。
 桜茶(さくらちゃ)は、桜の花びらを梅酢と塩で漬けたものを、お湯で戻した飲みものです。湯の中で花が開くさまが美しく、結納や結婚式の待合など、めでたい席で供されます。また、桜の葉で餅菓子を包んだ桜餅は、良い香りのする雛(ひな)菓子のひとつであり、春の季語でもあります。また、日本では、燻製を作る際に用いるスモークチップには、燻香が強く主にヤマザクラから作られる桜チップがよく使われています。
 このように桜は花だけではなく、葉や枝の香りも大切に用いられてきました。桜の花言葉は、「精神美」、「優美な女性」、「純潔」です。日本人の美意識を象徴する花と称えられ、また、日々の暮らしの中でも親しまれ、愛されてきたことがとても嬉しいです。

東京学芸大学 名誉教授・植物と人々の博物館 研究員木俣美樹男

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