Kanbunken 環境文化創造研究所

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Thu

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2022

目黒寄生虫館に展示されている寄生虫(17)シュードテラノバ

 シュードテラノバは、アニサキスに近い寄生性の線虫の仲間です。中間宿主である魚に寄生している幼虫を摂食すると人間にも一時的に寄生し、激しい痛みを伴う胃腸炎を起こすことから、アニサキスとともにアニサキス症の原因虫とされています。アニサキス同様、しっかりと加熱あるいは冷凍することにより、食中毒を避けることができます。
 シュードテラノバとアニサキスは、生態や形で区別されます。シュードテラノバの幼虫はホッケやカレイによく見つかり、成虫はアザラシやオットセイなどの鰭脚(ききゃく)類に寄生します。一方、アニサキスの幼虫はサバやサンマ、サケ、カツオなどに多く、成虫はクジラやイルカ類に寄生します。シュードテラノバの幼虫はアニサキスの幼虫よりもやや大きく、黄色または赤っぽい色をしています。また、両者は消化管の形態も異なり、シュードテラノバは腸の前端から前方へ伸びる腸盲嚢(ちょうもうのう)という構造をもっています。
 シュードテラノバには複数種が知られていますが、日本人が命名したものに、「シュードテラノバ・アザラシ」という種があります。「アザラシ」は成虫の宿主にちなんだものですが、これは日本だけの呼び名ではなく、世界中の研究者が使う名前(学名)です。日本語が入っていることで、少し親近感が湧くでしょうか。

公益財団法人 目黒寄生虫館 研究員髙野剛史

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