Kanbunken 環境文化創造研究所

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Wed

5/25

2022

カブトムシの幼虫と蛹の交信

 カブトムシを育てた経験のある人は、少なくないと思います。カブトムシの幼虫は集合する性質があり、野外では1匹見つけると近くにたくさんの幼虫が見つかることがあります。幼虫は栄養豊富な腐葉土に集まる傾向があるのですが、腐葉土には微生物の放つ二酸化炭素が充満しています。カブトムシの幼虫は、その二酸化炭素を感知して集まってくるのです※ 。
 成長した幼虫は、蛹室(ようしつ)とよばれる土の部屋を作ります。土と水分の多い自分のフン、そして口から出す液体をこねて壁を作り、卵型に仕上げます。そして、1週間くらいするとその中で蛹になります。蛹は傷つきやすく、私たちが蛹室を壊して蛹を触ったりすると、うまく羽化できないことがあります。集合した幼虫で混み合った中、先にほかの幼虫が作った蛹室を壊したり共食いをしたりしないのでしょうか。
 虫好きな人は、蛹室の中で蛹が動くゴン、ゴンという振動音で、蛹化したことがわかるといいます。そしてこの振動音が、幼虫との交信手段になっていることも最近証明されました※ 。幼虫や蛹の天敵のひとつは、モグラです。蛹が発する振動音はモグラの出す振動音に似ていて、その振動音を感知した幼虫は動きを止め、蛹室を避けて事故を未然に防いでいるのです。

※ 『カブトムシの音がきこえる』小島渉著 福音館書店(2021)

元農林水産省 蚕糸・昆虫農業技術研究所 研究室長田中誠二

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