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2022

三浦半島の自然と歴史(7)小網代の森

 京急電鉄の本線は、品川駅から浦賀駅までです。久里浜線は、堀ノ内駅から分かれて三崎口駅まで伸びています。本当は油壺まで伸ばして京急油壺マリンパーク※ へ直結したかったようですが、三崎口で止まってしまいました。油壺の手前から半島の西側を北上し、逗子・葉山の支線へつなげることも計画されていました。油壺まで伸ばせなかった大きな理由は、三崎口駅の先に約70haの「小網代(こあじろ)の森」があったためです。
 この森では「源流から海まで」と謳われているように、小さな川の源流水が湿地帯を通って最後は小網代湾に流れ込みます。コンパクトに自然が凝縮しているのを観察できる珍しい環境のため、神奈川県が保全しています。県が平成23年に散策路などの整備を進め、県知事が近郊緑地特別保全地区に指定しました。小川の周りの樹木や草を、源流から河口へ続く変化の中で見ることができます。野鳥や昆虫も彩りを添え、季節によってはホタルもいます。ただし、スズメバチには気をつけないといけません。
 河口付近では、アカテガニに出会うことができます。このカニは、川の近くの陸に住んでいるオカガニです。8月の大潮の夜、一斉に産卵のために海へ向かいます。沖縄でオカガニの産卵行動の様子を見ましたが、三浦ではまだ見ていません。

※ 2021年9月30日をもって閉館

認定NPO法人 バイオメディカルサイエンス研究会 常任理事前川秀彰

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