イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Wed

6/15

2022

「生きもの」と「生き物」

 生き物文化誌学会は、もうすぐ創立20周年を迎えます。創立当時、学会名称の表記を「生きもの」にするか、それとも「生き物」にするかについて、創立準備会で迷いが生じました。
 「生きもの」は、大和言葉で温もりのある優しい言葉です。学会の趣旨にもぴったり合っています。しかし名称を「生きもの文化誌学会」とすると、驚いたことに「生(なま)きもの」と読んでしまう人がいることがわかりました。学会名称の「きもの」の後に「文化」と続きますので、どうやら「着物文化の学会」だと勘違いするらしいのです。設立準備会ではアルコールが入っていましたので、喧々諤々(けんけんがくがく)の話し合いになりましたが、そのあと冷静に話し合った結果、誤解を避けるためには「生き物」にしたほうが良いとの結論になり、今日に至っています。
 日本をはじめ東洋では、死後に人だけではなく動物などの「生きもの」として生まれ変わる”輪廻転生“の思想が支配的でした。この思想は、仏教やヒンドゥー教のほか、古代ギリシアの宗教思想などにもみられます。しかし、キリスト教やイスラム教が支配的な地域では、人と人以外の動物の間に垣根をつくり、二項対立的な考え方が主流です。私たちが目指す学会は、人をふくめた「生きもの」の文化を新しい視点で考えようとするものです。

↓生き物文化誌学会のホームページはこちら
https://www.net-sbs.org/

一般財団法人 環境文化創造研究所 名誉所長林良博

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