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Thu

11/3

2022

認知症初期の特徴的な歩き方

 「歩き方で、認知症になるかどうかがわかる」。そんな装置を岩手県一関工業高等専門学校の学生3人が開発し、企業評価額を競う全国大会で最優秀賞を受賞しました。この装置につけられた評価額は過去最高の10億円で、3人は「早く起業したい」と語っています。
 3人が提案したのは、認知症患者特有のすり足やふらつきに着目した装置です。一関市の高齢者約100人にインソール型の足圧センサーを入れた靴を履いて歩いてもらい、加速度などからその人が認知症になる可能性を予測するというものです。
 認知症の人の特徴的な歩き方は、以前からある程度わかっていました。脳が認知症の影響を受けることで体勢の悪化が現れ、歩くとふらふらしたり、前かがみになるなど、不安定な歩行となることがあります。また、すり足や歩幅が狭くなるなどの特徴も見られます。すり足になると段差で躓(つまづ)いたり、何もない場所で転んだりすることもあります。これらは脳だけではなく、下肢筋力の衰えにも原因があります。
 「歩幅が狭くなった」、「ふらふらと歩く」といった現象は認知症の初期症状であることから、こうした特徴を理解しておくと認知症の早期発見に役立てることができます。親や祖父母の歩く様子をよく見たり、躓くことがあるかなどの質問をして、確認してみるとよいでしょう。

介護福祉士中村和彦

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