- 日替わりコラム
Tue
3/7
2023
1年を通じて出回っているほうれん草ですが、旬は11~3月頃。3月は、旬の名残を楽しむ時季です。旬のほうれん草は甘みが増しますが、それは寒さに当たっても凍ることがないよう細胞に糖を蓄えるためです。また、寒さに当たるとえぐみの原因となっているシュウ酸が増えにくいため、ほうれん草特有のえぐみが苦手な人でも美味しくいただくことができます。
甘くてえぐみの少ない旬のほうれん草は、シンプルにお浸しにして食べるのもお勧めですし、シュウ酸が少ないので、茹でずにそのまま炒めて食べることもできます。甘みが強くなっているため、砂糖の使用量を極力控えると、ほうれん草が持つ自然の甘みが活かされます。
ほうれん草の根っこをよく見ると、赤く色づいていることに気づかれると思います。これはポリフェノールの一種のベタシアニンという色素成分で、抗酸化作用が期待されています。また、根っこがふっくらとしていると甘みが強いという特徴もありますので、根っこまで捨てずにいただきましょう。
旬のほうれん草は栄養価も高く、そうではない季節と比べてビタミンCは3倍も含まれています。ビタミンCは水に溶けやすい性質があるため、たっぷりのお湯で短時間にサッと茹でると損失が少なくなります。
管理栄養士・野菜ソムリエプロ篠原絵里佳
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