イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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2023

ストレス社会を心穏やかに生きる(102)虚(むな)しく往(ゆ)きて実(み)ちて帰る

 今から2500年以上も前、シャカ国というインドの一国にて、王子として生を受けられたお釈迦さまは、身分の上では、何不自由ない宮殿生活の中に育ちますが、やがて、人間には、王位継承者である私でさえも逃れることができない数多くの苦しみがあることを知っていきます。
 「生老病死(しょうろうびょうし)」という、生まれること・老いること・病にかかること・死にゆくことの4つの苦しみ(四苦)。「愛別離苦(あいべつりく)」という、愛する者と別れなければならない苦しみ。「怨憎会苦(おんぞうえく)」という、怨み憎しむ者と会わなければならない苦しみ。「求不得苦(ぐふとっく)」という、求めても得ることのできない苦しみ。「五蘊盛苦(ごうんじょうく)」という、肉体があるがゆえに生じる、さまざまな苦しみ(「生老病死」とあわせて八苦)の「四苦八苦(しくはっく)」と、その他、あらゆる数多くの苦しみが、人間の世界には存在しています。
 お釈迦さまは、そんなあらゆる苦しみから逃れる法を求めて、王位継承者である身分も、妻も子も投げ捨てて、29歳のとき出家し、仏道修行に励み、35歳で悟りを開かれ、80歳で涅槃寂静(はんじゃくじょう)の境(きょう)に入られるまで、布教の旅に出られ、衆生済度(しゅじょうさいど)の道に一生涯を捧げられます。
 4月8日は、お釈迦さまの誕生会(たんじょうえ)です。お釈迦さまの人生をかけられた教えと祈りがあればこそ、今この時代にも、日々苦しみと向き合う私たちのすぐそばに、仏さまはいらしてくださっています。

合掌

下野薬師寺別院 舎那殿壇 龍興寺 副住職阿波建多

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