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2023

食品にまつわるトラブルから学ぶ(50)食品の衛生管理と刑事責任

 2020年6月、給食の海藻サラダに混入した病原大腸菌により、小中学生など3400人余りが下痢や腹痛などの症状を訴える大規模な集団食中毒が発生しました。食材の乾燥海藻ミックスを加熱処理せずに水戻ししたことで、海藻の赤杉のりに付着していた病原大腸菌が生き残ったことが重大な原因と考えられました。
 この集団食中毒発生から2年半後、捜査を継続していた警察は、給食会社の関係者を「業務上過失傷害の疑い」で書類送検しました。書類送検されたのは、「従業員に対し、食材を加熱処理するよう十分な指示をしていなかった」などとして会社の役員と社員の2人、実際に調理を担当していた社員1人の計3人でした。乾燥海藻ミックスを水で戻したことが、刑法で罰せられるような重大な過失に該当するのかが問われています。どちらにしても、安全性をないがしろにした食品の取扱いは、人の生命の危機を招きかねない重要事項であることは間違いありません。
 より確実で安全性の高い食品供給をめざして、HACCPによる衛生管理の制度化が実施されました。しかし、実行性の伴わないマニュアルや形だけの衛生管理計画では食品の安全は担保できないばかりではなく、食品事故発生の際には管理者や直接製造に携わる従事者にも重い責任が問われることを忘れてはならないと思います。

公益社団法人 日本食品衛生協会 技術参与・一般社団法人 関東学校給食サービス協会 顧問谷口力夫

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