- 日替わりコラム
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7/31
2023
以前ご紹介した「家庭でのネズミ対策※ 」とそれほど変わりはありませんが、食物を提供する飲食店では、より衛生的な環境を維持しなければなりません。
前回の家庭編では、(1)ネズミの生息環境を見直し、食物の管理、通路の遮断、整理整頓をします。(2)ネズミの捕獲に利用する粘着トラップ数は、1枚より複数枚を一度に利用したほうがよいでしょう。(3)殺鼠剤を食べさせるコツは、無毒餌による餌慣らし、物影に置くなど工夫するようにします、と述べました。さまざまな殺鼠剤がありますが、一般には「抗凝血性殺鼠剤」が効果としては優れています。
飲食店では(1)~(3)の組み合わせが必須です。すなわち、総合的に防除する方法、環境改善、捕獲、殺鼠剤利用を組み合わせる必要があります。そして、あきらめないことが大切です。ビルのテナントとしての飲食店は、各店舗との情報交換も重要です。
ではどのくらい専門業者に防除に入ってもらう必要があるかですが、ねずみ駆除協議会や日本ペストコントロール協会のアンケート結果でも施工回数は2~4回ほど、状況によってはそれ以上の回数の訪問もあります。また、施工終了までは数か月ほどかかります。1回の施工、1日での終了はまれと考えるべきでしょう。
※ 本誌2022年8月号掲載
イカリ消毒株式会社 名誉技術顧問谷川力
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