イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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Wed

9/27

2023

秋刀魚(さんま)

 9月は秋刀魚が食べたくなる季節です。赤や黄色に色づいたもみじが舞い落ちる中、七輪の上でじゅうじゅうと湯気と煙を立てる秋刀魚の姿が目に浮かびます。
 秋刀魚はダツ目の魚で、サヨリやトビウオもその仲間です。秋刀魚は胃がない「無胃魚」で、食べたものはすぐ腸を通って30分程で排泄されます。エサは消化しやすい小さな動物プランクトンです。内臓に餌が滞留しないため、ワタも抵抗なく食べられるのです。また大食漢でいつも餌を食べているので、1年で30cm近くに成長します。身が太り、頭が小さく見えるものは栄養状態が良く、下顎の先が黄色くなっていれば脂がのっている証です。流通の進歩から鮮度の良いものが出回るようになり、焼き魚、刺身、竜田揚げと多彩な料理ができます。最盛期は価格も手頃で、蒲焼き缶詰は食文化ともいえるでしょう。
 しかし近年、漁獲量が大きく減少しています。海水温の上昇が原因で日本近海に来なくなったこと、外国船による漁獲が増加し資源の減少につながっていることなどが原因として考えられていますが、イワシやサバなど多獲性の魚が交互に好不漁を繰り返す魚種交替が起きているのではないかとの説もあります。根本的な対策がとれず、漁獲量を制限して回復を見守るしかないことが残念です。

古田優

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