イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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2023

殺鼠剤(さっそざい)のはなし

 殺鼠剤とは、その名のとおりネズミを退治する薬です。日本には法的区分により、医薬部外品、農薬、動物用医薬部外品の殺鼠剤があります。それぞれの殺鼠剤に含まれている有効成分は同じものが多いですが、使用場所や用途が明確に定められています。
 殺鼠剤は薬剤を用いる化学的駆除法のひとつで、ネズミが単回の摂取で死亡する急性毒タイプと、複数回の摂取で死亡する抗凝血性毒タイプ(最近は、単回摂取で有効なものもあります)のふたつに大きく分かれます。急性殺鼠剤は、薬剤濃度の高さが影響してネズミの喫食率が悪いことがあるので、その場合は無毒餌による餌慣らしを行います。抗凝血性殺鼠剤は、効果が出るまで数日を要します。
 抗凝血性殺鼠剤の長所は、万が一誤食しても解毒剤があることです。解毒剤にはビタミンKを利用します。殺鼠剤とビタミンKを等量の濃度で摂取させれば、ネズミでも死ぬことはありません。そのくらい、人に対して比較的安全な薬剤といわれています。しかしながら、食品などに混入しやすい場所や誤食されやすい場所での殺鼠剤の使用に、注意が必要なことに変わりはありません。近年、殺鼠剤の使用を控える場所が多くなっていますが、殺鼠剤を使って短期間でネズミ駆除を終了させることも検討する必要があります。

イカリ消毒株式会社 名誉技術顧問谷川力

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