- 日替わりコラム
Tue
1/2
2024
高齢者や障がい者、妊婦や乳幼児連れの家族など、旅行することに不安を抱く方は多いのではないでしょうか。また、外国人観光客の中には日本語が話せずに困る方もいると思います。そんな中、「ユニバーサルツーリズム」という旅行の在り方が注目されています。
ユニバーサルツーリズムとは、年齢や障がい、国籍を問わず誰もが楽しめるように整備された旅行のことで、観光庁は「すべての人が楽しめるよう創られた旅行であり、高齢や障がい等の有無にかかわらず、誰もが気兼ねなく参加できる旅行を目指す」とし、環境整備を促進しています。たとえば、観光地や宿泊施設のバリアフリー化やバリア情報の発信、点字や音声、多言語表示の案内板、訓練されたスタッフによる質の高いサービス、福祉用具のレンタル、モデルコースの作成など、自治体やNPO、観光施設や企業が取組みを行っています。
現在、日本の高齢者は3600万人を超え、総人口に占める割合は約29%ともいわれています。これに障がい者などを合わせると、国内のユニバーサルツーリズム対象者は人口の3分の1と推測され、さらにインバウンドを含めば多くの経済効果が見込まれます。また、ハンディキャップを抱えた人たちが今まであきらめていた旅行に参加することには、大きな社会的意義があると考えられます。
ライター東納英輔
全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています
- アクセス