京都御苑

　京都タワーやホテルなど少し高い建物から京都市内を眺めると、中心部に大きな長方形の緑地が広がっているのが見えます。京都御苑です。京都御苑は東西700m、南北1300mの広さがあります。春は、京都で最も早く咲くといわれ、イトザクラの名で親しまれる枝垂れ桜、梅林、桃林、秋は紅葉が楽しめる自然豊かな公園です。また、御苑内には京都御所や京都仙洞御所、国賓をお迎えする京都迎賓館もあります。
　現在の京都御所は、1331年に光厳天皇が即位されてから明治に至るまでの約500年間、天皇の住まいでした。現在の建物は1855年に再建されたもので、歴代天皇の即位礼も行われた格式高い正殿である紫宸殿(ししんでん)をはじめ皇室文化に触れることができます。春と秋の特別公開では、即位礼で用いられる高御座(たかみくら)や御帳台(みちょうだい)も公開されます。参観に申込みは不要ですが、休止日もあるのでホームページなどで確認してください。
　京都仙洞御所は、1630年に後水尾上皇のために造営されましたが、1854年に焼失しました。隣接する大宮御所は英国の故・エリザベス女王も宿泊されたことがあり、現在も天皇皇后両陛下の京都への行幸啓(ぎょうこうけい)※ の際に利用されています。北池、南池というふたつの池を回遊できる庭園があり、春の桜、初夏の藤や秋の紅葉が素晴らしい庭園です。ウェブまたはハガキによる事前の申込みが必要です。

※　天皇皇后両陛下が外出すること

全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています