街に増えているドブネズミ

　新型コロナウイルスが5類感染症に移行し、ようやく街に平穏が戻りました。同時に飲食店街の活気も戻り、飲食店から出る生ごみの量も多くなりました。生ごみはゴミ袋に入れられ、閉店後に店の前に山積みにされます。生ごみは新鮮で高カロリーなので、ネズミの食料としては申し分ありません。ゴミ袋は容易に食い破ることができますし、山積みのごみの中ではその姿も目立ちません。
　ネズミが怖れる生きものはカラスとネコです。双方ともネズミを襲いますが、カラスも都会では防除の対象であり、その数は減少しています。さらにネコも野良猫は減り、家庭内でペットとして飼われています。つまり天敵の数も襲われる回数も少ないのです。とはいえ、捕食されるリスクは本能的に感じていると思われます。営巣場所から餌場までの距離が長ければ長いほど危険を伴いますので、餌場のそばに住むことになります。ネズミの多いゴミ袋周囲を見ると、植え込みやビルの隙間など土面に穴を掘りやすい環境が整っていることがわかります。
　先日、都内(渋谷・新宿・上野・高田馬場)の繁華街にカゴトラップを設置したところ、2時間ほどで30～50匹が捕獲されました。ネズミは人間が攻撃しないのを学習していることもあり、捕獲効率が高かったと考えられます。

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