ゲイであることを告白したフランス新首相

　フランスで2024年1月、34歳と歴代最年少のガブリエル・アタル首相が誕生しました。彼は、ゲイであることを公表した初めてのフランス首相となりました。メディアやLGBTQ団体は歓迎ムードです。
　アタル首相はパリの裕福な家庭に生まれ、高校まで有名な私立の名門校「エコール・アルザシエンヌ」で学んだエリートです。29歳で歴代最年少の閣僚となり、2023年7月から首相になる直前まで教育相を務めました。マクロン大統領の忠実な側近で、2027年のフランス大統領選でマクロン大統領の後継者として立候補する可能性もあります。もし当選すれば、「ゲイとして初のフランス大統領」になる可能性があるわけです。
　アタル首相に限らず、欧州や米国では、ゲイを公表する政治家、企業経営者、有名人が少なくありません。日本ではまだ想像しにくいと思う方も多いでしょう。しかし、実は日本でもここ数年、企業などがLGBTQなど同性愛者を積極的に支援する動きが目立っています。
　その象徴のひとつが、毎年4月下旬に東京などで開催されるイベント「レインボープライド」です。多くの企業や大学がブースを持ったり、パレードしたりする光景が見られ、日本も少しずつLGBTQに対する理解が進みつつあることを確信させます。

全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上での例外を除き、禁じられています