イカリホールディングス株式会社 よりそい、つよく、ささえる。/環文研(Kanbunken)

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2024

食物アレルギー当事者から、食品企業へのメッセージ(2)治療したら食べられるようになる?

 食品事業者さんとの勉強会でお話をすると「食物負荷や免疫療法を受ければ、食物アレルギーは治って食べられるようになるのですか?」と質問されることがよくあります。
 専門医の指導の下でアレルギーの原因食物を少しずつ食べる(負荷する)治療は広く普及しています。毎回の食べる量は、患者の状況に合わせて数ミリグラム単位の微量な場合もあれば、数グラム単位で始める人もいます。治療目標として「食べられるようになる」ことが理想かもしれませんが、実際は「シリンジで数ミリグラムを測り、毎日数滴を維持量として口にする」ことが精一杯で、それ以上は進まない(分量を増やせない)人もいます。コップ2分の1までは飲めるけれど、コップ1杯は飲めない人もいます。つまり、体の感受性や発達年齢、アレルゲンタンパクの種類によって治療の成果は異なると考えざるを得ません。
 それでも「アレルゲンを負荷する治療」に意味があるのは、「誤ってアレルゲンを口にしてしまっても大事に至らないようにする」ことを治療目標にできるからです。微量混入では発症しないが、原材料として使われているものは食べられないという人なら、表示を見て安全を確認して食品を選ぶことができます。訪れるレストランやメニューを慎重に選べば、外食も可能になります。

認定NPO法人 アトピッ子地球の子ネットワーク赤城智美

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